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【毎日かかさず英語でブログ!】 vol.44(2009/09/30)
英文法の本を読んでみるのもアリかもしれない。ただし・・・
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半年ぶりにこんにちは。
いつものように停止期限ぎりぎりの配信となりました。

今は釧路のビジネスホテルで書いています。
遠くに海が見えます。青い空に白いカモメ。人は少なくて街は静か。そして何よりも涼しい♪
一般的には、市場で海鮮丼食べて湿原を見たら観光終了。他には特に何もすることがありません。
そんな誘惑の少ない環境に自らを追い込んで、ひとり開発合宿にはげんでいるわけです(?)
「大人の英語添削」システムの大改訂に向けて着々と・・・。

ちょうど一年前も同じようなことを言っていた気がしますが、今回はちょっと違います。
あれこれ試行錯誤の末、CodeIgniterという新しい開発環境でシステムを全面的に書き換えることにしました。
「これなら行ける!」という道筋は見えたので、あとは突き進むだけ(たぶん)。
これから開発ペースが加速するはず(たぶん)なので、発表までもうしばらくお待ちください。

■私が2ヶ月で新しいプログラミング言語をマスターした方法

さて、私はマニュアルとか解説本を読むのが嫌いです。

パソコンソフトやゲーム、デジカメ、その他何でも、新しいシステムやメカを前にしたとき、私はマニュアルにはほとんど目もくれません。
とりあえず使ってみて、使いながら機能を試して、試行錯誤して、それで何となく使いこなせるようになるというパターンが多いです。
最近の工業製品は優秀ですから、見ただけでおおよその使い方がわかるような合理的設計になっていますし、
ちょっとやそっとの操作ミスで致命的な事態に陥るということはまずありません。
だからそのような行き当たりばったりの方法が通用するわけですね。

今回、CodeIgniterをはじめるときも、そのような軽いノリで始めたわけですが、かなり勝手がちがいました。
インストールはしてみたものの、無数のファイルが並んでいるだけで、どこをどうすればどうなるのかまったく見当がつきません。

まさに、「右も左も分からない状態」です。

そこで、この新しい未知のプログラミング言語をゼロから習得するために、観念してマニュアルを読むことにしました。
私が採った具体的な方法は以下の通りです。

  1. 座り読みのできる大型書店で2時間くらいかけてCodeIgniterの解説書(全部で600ページ)にざっと目を通した
  2. その本を購入して三色ボールペンで書き込みをしながら2週間くらいでひととおり読んだ
  3. 自分でプログラムを書きながら、試行錯誤を繰り返し、必要に応じて解説書の色づけした部分を中心に読み返した

かかった時間は、1.で2時間、2.で2週間、3.が2ヶ月くらいです。
それでなんとか「自分の望むシステムはこれで実現できる(たぶん)」という確信が得られました。
さしずめ、「マスターしたぞ!>CodeIgniter」ってところです。

ここでのポイントは、

・3.の実践プロセスがもっとも大変で大切
・でも2.のプロセスががなかったら3.はもっと大変なことになっていただろう(途中で挫折していたかもしれない)
・そして1.のプロセスがなかったら2.がえんえんと続いたかもしれない

つまり、未知の領域に挑むときは、まず大ざっぱに全体像をつかんでから実践で各論を身につけるのが効率的だなってことです。

■この方法は英語にも使える

それでやっと今回の本題にはいるのですが、「この方法は英語の習得方法としても有効なのではないだろうか?」

たしかにこれまで、このメルマガでは実践主義を主張してきました。

「英語を使えるようになりたいなら、英語を使え!」
「つべこべ言わずに英語を使え!」
「英語の参考書なんて捨てちまえ!」
「毎日かかさず英語でブログ」だあああって感じで・・・

ただ、この実践主義にはひとつだけ大切な前提条件がありました。

それは「ただし、義務教育レベルの基礎的な英語力を持ち合わせていること」という条件です。
英語の全体像が大ざっぱにつかめていることが条件でした。

具体的には、三人称単数現在型の主語では動詞にsがつくとか、疑問文と否定文、現在・過去・未来が使い分けられるとか、
関係代名詞の使い方がわかるとか、その程度のことがキッチリできていれば十分です。

この前提が欠けた状態で「毎日かかさず英語でブログ」を書きながら「大人の英語添削」サービスを受けても、
長続きさせるのは難しいし、そもそもスタートラインに立てない可能性だってありますよね。

ちょっと理屈っぽくなりますが、

・ゼロの状態から実践だけで英語をマスターするためには、ネイティブの人と同じだけの集中した膨大な時間が必要です。
・膨大な経験の中で、試行錯誤を繰り返し、英語の規則性を自分で発見し、体系化して使えるようにするという作業になるからです。
・これは多くの日本人にとって現実的とは言えません。そこで「文法」という先人の残してくれた知恵を拝借するわけです。
・「文法」という骨組みの上に自分の「経験」というレンガを貼り重ねていくことで、建物を組み立てる感じ。
・何もないところに無数のレンガを積み重ねていくより、あらかじめ骨組みが用意されている方が効率はいいですね。
・ただ、「文法」に依存しすぎると骨組みだらけのゴツゴツした建物になってしまうので要注意です。

くどいですが、これはあくまでも英語が「右も左も分からない状態」になっている人、義務教育レベルの基礎的な英語力に不安のある人向けの話です。

このメルマガを読んでいる人の中にそのような人がどれだけいらっしゃるのか予想できませんが、たとえば、

・学生時代、英語学習に「ゆとり」をとりすぎてしまった人
・英語から離れて十有余年という人

には、この方法が効果を発揮する可能性が高いです。

自分が該当すると思われる場合は、以下の方法で一度、英文法の本を読んでみることをおすすめします。

■こんなふうに英文法の本を読んでみよう

  1. 在庫の豊富な大型書店の英語コーナーか参考書コーナーに行って自分に合った文法書を選ぶ

自分に合った文法書を選択するポイントは、次の2点だけ。

・一週間で無理なく読破できそうな難易度と分量であること
・レベルは中学程度で十分(それ以上の内容はムダです)

よさげな文法書が見つかったら、その場で一通り目を通して、全体の構成をつかんでしまいましょう。
書店での立ち読みは、買うか買わないかの決断を迫られるので、妙に集中力が高まり、アタマにはいるものです。
最近の大型書店では座り読み用のイスが用意されている店もあるので最高ですね。

  1. 買ってきた文法書を三色ボールペン片手に、短期間(一週間程度)で集中的に読破する

文法書を学校の授業のように1年とか3年とかかけて勉強し続けるのはナンセンスです。目安は一週間!
そして、漫然と字面を追いかけるような受動的な読書を回避するために三色ボールペンを使います。

文法書に限らず、ノウハウ本を読むとき、赤青緑の三色ボールペンはとても有用です。
詳細はベストセラー本にもなっていますが、簡単にまとめてしまうと↓こんな感じ。

・客観的に最重要な部分を赤、客観的にまあ重要な部分を青で線引きする
・赤青とは無関係に、主観的にひっかかった部分を緑で色分けする
(気になったり、疑問に思ったり、おもしろいと感じた部分など)
・上の色分けルールに沿ってメモや矢印を書き込むことにより、
 あとで見返したときに、一目でそのページのポイントがわかるようにしておく

この方法で、とにかくこれと決めた文法書を一冊、自分専用にカスタマイズするわけです。

ただし、文法の深追いは禁物です。文法書なんて一冊やれば十分。
一冊読破したからと言って、欲を出して高校レベルの文法書に手を出したりしないように!
そんなヒマがあったら、3.の実践経験を積むことの方がよっぽど大切です。

  1. あとは「毎日かかさず英語でブログ」を書きながら「大人の英語添削」で実践経験を積むだけ

このとき、一度読破した文法書は道に迷ったときのマップとして役に立つはずです。
初見で理解できなくて、緑色になっていた部分も、きっとあとから理解できることでしょう。

以上、「中学生レベルの基礎的な英語力に不安のある方」限定でおすすめの方法でした。

■編集後記------------------------------------------------------------

今回のメルマガは英語初心者を対象にした内容のせいか、どうも後から読み返してみると
「くどい&上から目線」な感じで自分的にイヤですね(爆)。私は、英語の先生でも達人
でも専門家でもないので、偉そうに英語学習のアドバイスとか英文法がどうとか、そうい
う話をするのは気が引けます。でも、もう配信期限まで時間ないし、今はメルマガよりも
プログラムを書くべきときなので、今回はこれにて失礼します。

以下、どうでもいいことですが・・・

※ CodeIgniterは厳密にはプログラミング言語ではなくて、phpというプログラミング言語
で記述されたフレームワーク(枠組み)と呼ばれるものです。プログラミングの際のルー
ルが細かく定められていて、そのルールに従うと、短期間で効率的に見通しの良いプログ
ラムが書けると言われています。現行の「大人の英語添削」システムはphpでゼロから、
自己流フレームワークもどきで自作したものですが、今後の機能拡張のことを考えて、
CodeIgniterフレームワークに全面書き換えすることにしました。他人が決めたルールなの
で、習得には多少の時間がかかりましたが、やっぱり本職のプログラマの仕事は凄いっす。

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